先に断っておきます。日本では、この電話の機能はまだ使えません。この記事は、使えるようになった日のための設計の記録であり、機能の紹介ではありません。
GoHighLevelの音声AIは、電話の応対をAIに任せる機能です。応対の途中で外部の仕組みを呼ぶカスタムアクションを足せば、たとえば郵便番号を聞いて住所を引く、といった動きが作れます。
私たちは、このカスタムアクションをAPIで作ろうとして、最初は全部422で止まりました。この記事では、止まった理由と、抜けた型をお伝えします。あわせて、発信の口が無いという実測も書きます。
APIで作ると422になる理由
私たちの先行の試験では、アクションの作成を5通りの形で試し、全部が422でした。「パラメータの形が非公開で、APIからは作れない」と結論しかけました。
止まっていた本当の理由は、アクションの種類を表す名前でした。想像した「カスタムアクション」という名前ではなく、実際の名前は CAP でした。経路が塞がっていたのではなく、名前の綴りが違っていただけです。
画面で1本作り、読み出して写す
型の見つけ方は、遠回りに見えて確実でした。
- 画面のビルダーで、カスタムアクションを1本ゼロから作る
- 保存する
- APIで応対の設定を読み出して、保存された形をそのまま写す
読み出した形は、おおよそ次のようになっています。
- 種類:CAP
- 名前:ASCIIの英小文字
- 呼び出し先の設定:カスタムAPIを示す固定のIDの組
- 起動の条件の文:どんなときに呼ぶか。日本語で書ける
- 呼ぶ前のひとこと:応対の途中で言うセリフ。日本語で書ける
- 呼び出しの値:呼び先のURL、メソッド、タイムアウト、リトライの有無、渡す項目の定義
カスタムAPIのアクションは、固定のIDの組で刺さります。各値は、生の値ではなく、値と「手入力」の指定を組にした封筒に入れて渡します。
写して増やす
1本目が読み出せたら、あとは写した形の名前、起動の条件、呼び先のURL、渡す項目だけを差し替えます。更新は PUT で送ります。PATCH は、「locationId は存在しないはずの項目」という422で弾かれます。
更新は、応対の指示文だけを入れた最小の本文でも200が返り、ほかの項目は壊れませんでした。全項目を突き合わせて確かめています。
画面で踏む4つの癖
画面の操作では、4つの癖に当たりました。
保存が2段ある
モーダルの保存ボタンを押しただけでは、サーバーに入りません。画面のアクション一覧には出るのに、読み出しの件数は増えません。ビルダー右上の保存まで押して、はじめて反映されます。実測で1回、空振りしました。
名前は日本語を受け付けない
アクションの名前の欄は、日本語を1文字も受け付けません。入力しても、0文字のまま、エラーも出ません。名前はAIが道具を呼ぶときの名前なので、ASCIIに決めます。一方、説明、起動の条件、呼ぶ前のセリフには、日本語がそのまま通ります。
必須の指定はチェックボックス
「必須」の指定はトグルに見えますが、実際はチェックボックスです。トグルに見える別の部品を探すと、似た切り替えを押して、別のものを変えてしまいます。効いたかどうかは、リクエストのプレビューで確かめられます。
メソッドをGETにすると
メソッドをGETにすると、本文の欄が消えて、集める項目が自動でクエリに載ります。クエリの手入力は要りません。
動作の確認は、マイク無しでもできる
テスト画面のWebhookを試す操作は、実際の通信を1回撃ちます。HTTPの200と、応答の項目まで見えます。マイクの無い環境でも、GoHighLevelから自分の受け口までの経路は、ここまで機械で確かめられます。
実際の通話の確認は、別に行います。
発信の口は、見当たらなかった
もう一つ、実測した制約があります。音声AIの応対の設定は、25の項目を返しました。着信を指す項目は2つ、発信を指す項目は0でした。
つまり、「番号を取得できれば、AIから電話をかけられる」という筋書きは、成り立ちません。発信には、かける側の番号、番号を持つ許可、発信を起こす仕掛けの3つが要ります。3つ目は、製品に口が見えていないので、時間や手続きでは片づきません。
通話の記録は、読み方に気をつける
通話記録には、trialCall という項目があります。trueなら、画面のテスト通話で、電話の回線には乗っていません。falseでも、番号が0本の状態なら、公開ウィジェットからブラウザのマイクで話したものです。
私たちが読んだ時点では、実際の電話がかかってきた記録は、1本もありませんでした。「57秒の通話が成立」という記録も、画面のテスト通話でした。通話記録に録音のURLの項目は無く、残るのは文字起こしと要約だけです。
人に説明するときは、受ける側の動きを実際に見せ、発信は設計の段階だと伝える形が、事実と合います。冒頭に書いたとおり、日本では、電話の機能としてはまだ使えません。使えると言い切らず、できることと、まだ測れていないことを分けて書くのが、私たちの方針です。
次に読む
ここまでの10本は、1つの流れで読めます。入口にあたるカスタムフィールドの記事に戻ると、各回の関係がつかめます。
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