見学・体験の申込を、電話だけにしない——フォームとSMSで受ける段取り

見学や体験の申込は、電話で受けるもの。長いあいだ、多くの事業所でそれが当たり前でした。私もそう思っていました。

ところが、実際に利用を検討している方やご家族の話を聞くと、電話そのものが高いハードルになっていることがあります。何を聞かれるかわからない。話がうまくまとまらない。そもそも電話をかけられる時間が、事業所の開いている時間と合わない。

入口が電話1本しかないと、こうした方は申込の手前で止まってしまいます。

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電話をかけにくい人は、思っているより多い

障害のある方の中には、電話での会話そのものが苦手な方がいます。聞こえにくさがある方もいます。ご家族も、仕事や介護の合間で、日中に落ち着いて電話できる時間はなかなか取れません。

一方で、スマートフォンで短い文字を打つことなら、夜でも移動中でもできます。入口を電話だけにしないというのは、こうした方々に合わせて、もう1つ扉を開けておくということです。

申込フォームで受けられます

ホームページに見学・体験の申込フォームを置けば、24時間いつでも申込を受けられます。入力された内容は記録として残り、担当の職員へ知らせることもできます。

フォームを作るときに気をつけたいのは、項目を増やしすぎないことです。最初の申込で聞くのは、次の程度で足ります。

  • お名前と連絡先
  • 見学か体験か
  • 希望の日時(第2希望まで)
  • ご本人か、ご家族か、支援者か

詳しい状況は、見学の当日や、その前の連絡で伺えば十分です。入口で細かく聞きすぎると、それだけで入力をやめてしまう方が出ます。

SMSで受付の連絡を返せます

申込が届いたら、受け付けたことをすぐに相手へ返します。メールでも返せますが、携帯電話の番号あてに送るSMSは、ふだんメールを見ない方にも届きやすい連絡手段です。

自動で返す文面は、短く、次に何が起きるかがわかるものにします。

「見学のお申込みを受け付けました。担当者より、2営業日以内に日程のご連絡をいたします。」

このくらいで十分です。受け付けたという連絡がすぐ届くだけで、申し込んだ側の不安はかなり小さくなります。申込が届いたかどうかわからないまま待つのは、思いのほか落ち着かないものだからです。

日程の確定は、人が連絡する

入口を自動にしても、日程の確定まで機械に任せる必要はありません。むしろ、ここは人が連絡したほうがよい場面です。

見学の日程を決める連絡は、相手にとって事業所の職員とはじめて言葉を交わす機会になります。電話が苦手な方にはSMSやメールで、話したい方には電話で、と相手に合わせて手段を選べるのも、入口を複数持っている強みです。フォームに「ご希望の連絡方法」を選ぶ項目を1つ足しておくと、ここが迷わなくなります。

申込の記録を、1か所にまとめる

電話、フォーム、SMSと入口が増えると、困るのが記録の散らばりです。電話の申込はメモ帳に、フォームの申込はメールに、SMSのやり取りは誰かの携帯に。これでは、折り返しの漏れが起きます。

入口がいくつあっても、申込の記録は1か所に集めるように決めておきます。誰から、いつ、どの入口で申込があり、誰が連絡して、見学がいつに決まったか。これが一覧で見えるだけで、職員の間の引き継ぎがずっと楽になります。

見学の当日までを、つなげておく

申込を受けて日程が決まったら、当日までの流れも整えておきます。見学の前日に、日時と場所、当日の持ち物や駐車場の有無などを知らせる連絡を1通送れます。はじめて訪れる場所に向かうのは、誰もが少し緊張するものです。前日の連絡があると、道順や時間の不安がやわらぎます。

当日の都合が悪くなった方が、気軽に日程を変えられる入口も用意しておくとよいでしょう。電話で「行けなくなりました」と伝えるのは、申込以上に気が重いものです。連絡に返信するだけで変更の相談ができるようにしておけば、黙って来られなくなる方が減り、事業所の側も予定を組み直しやすくなります。

見学が終わったあとには、お礼と、体験や利用の相談の入口を知らせる連絡を送ります。入口から当日、そのあとまでが1本の流れとしてつながっていると、申し込んだ方は次に何をすればよいかで迷いません。

入力してもらう情報は、必要な分だけ

フォームやSMSで受け取る情報は、事業所にとって大切な個人情報です。見学の申込の段階では、病名や障害の詳しい内容を書く欄は作らないことをおすすめします。必要な情報は必要な場面で、職員が直接伺う。この線引きを最初に決めておくと、受け取る側も扱いに迷いません。

扉を1つ増やすことから

電話での受付をやめる必要はありません。電話で話したい方は、これからもきっといます。大事なのは、電話以外の扉も開けておくことです。

まずはホームページに申込フォームを1つ置き、受け付けたことを知らせる返信を1通決めてみてください。それだけで、これまで申込の手前で止まっていた方に、事業所の入口が見えるようになります。

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この記事を書いた人

(株)トレジャーハンティング、アイ・シー・エス通商(株)、(株)ヒミコ代表取締役。15年以上、自社のネット集客を手掛けてきた実績をもとに、ネット集客コンサルティングを行ってきた。現在、GoHighLevelを使ったGoogleマップレビュー代行を中心に活動している。

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