英語の管理画面を前にして、手が止まったことはありませんか。ボタンの名前は読めるのに、押したら何が起きるのか分からない。マニュアルを開くと、それも英語。僕自身、ゴーハイレベルという海外の顧客管理の道具を使い始めた頃、まさにこの状態でした。この記事では、その壁を越えたきっかけと、今日から真似できる聞き方の手順を書きます。
作業より翻訳に時間を取られていた頃
使い始めた頃にいちばん困ったのは、操作ではなく言葉でした。画面が全部英語で、ボタンの意味が分からない。英語のマニュアルを訳して、意味をつかんで、ようやく一つ操作する。その繰り返しで、本来の作業より翻訳のほうに時間を取られていました。
振り返ると、操作が難しかったわけではありません。操作にたどり着く前に、訳す作業で疲れてしまう。そこが本当の止まりどころでした。社長の仕事は、管理画面を読むことではありません。顧客に連絡し、予約を受け、売上につなぐことです。それなのに、画面の前で辞書を引いている時間が長かった。
写メを撮って、そのまま聞いた日
ある日、どうにもならなくなって、画面の写メを撮りました。そしてAIに見せて、そのまま聞きました。そのときの言葉は、ほとんど独り言です。「画面の写メ撮ってAIにこれ使い方わかんないけど」
きちんとした質問文を考えたわけではありません。それでも、答えが返ってきました。画面の中身を読んで、どこを見ればいいか、何をすればいいかを説明してくれる。今のAIは、画面の画像を読んで中身を理解できる。そう分かった瞬間、正直、魔法みたいだと思いました。英語を訳してから動く、という順番そのものが要らなくなったのです。
今日から真似できる聞き方の手順
ここからは、同じことを自分の会社で試すための手順です。道具の画面は日々変わるので、手順は考え方を中心に書きます。
1. 止まった画面をそのまま撮る
スマートフォンで画面を撮っても構いません。パソコンなら、画面の写し(スクリーンショット)が使えます。Windowsなら、Windowsキーと Shift と S を同時に押すと、範囲を選んで写せます。撮るのは、止まった画面の全体です。どこが分からないかを自分で切り分けなくて大丈夫です。
2. 写真を貼って、分からないことを正直に書く
AIのチャットに写真を貼り、「この画面で何をすればいいか分からない」と書きます。上手な質問文は要りません。僕の最初の聞き方も、ほとんど独り言でした。もし目的が分かっているなら、一言だけ足します。例えば「新しいお客様を1人登録したい」「予約の枠を作りたい」のように、やりたいことを書くと、答えが具体的になります。
3. 返ってきた答えを1つずつ試す
答えに手順が並んでいたら、上から1つずつ試します。途中でまた止まったら、その画面を撮って、同じように聞き直します。これを繰り返すうちに、英語の画面でも少しずつ進めるようになります。
4. うまくいった聞き方を残しておく
うまくいったら、その聞き方をメモに残しておきます。次に同じ画面で止まったとき、メモを見れば同じ聞き方ができます。社員に任せるときにも、そのメモがそのまま手順書の種になります。
写真を貼る前に、1つだけ気をつけること
画面を撮るときに、気をつけてほしいことが1つあります。管理画面には、お客様の名前や電話番号、メールアドレスが映っていることがよくあります。その写真をそのままAIに貼ると、お客様の情報を外のサービスに渡すことになります。
撮る前に、次のどれかをしてから聞くと安心です。
- お客様の一覧ではなく、設定の画面など、個人の情報が映らない画面で聞く
- 映ってしまう場合は、範囲を選んで撮り、名前や番号の部分を写さない
- 写した後に、画像の編集で名前や番号を塗りつぶしてから貼る
会社でAIを使うときは、何を入れてよくて、何を入れないかを先に決めておくと、社員に任せるときも迷いません。聞き方は自由でいい。けれど、見せる範囲だけは自分で決める。この線を引いておけば、写メで聞く方法は安心して毎日使えます。
教え方も、この一つに絞った
この体験で、受講生への教え方も変えました。操作手順を一つひとつ覚えてもらうやり方はやめて、持ち帰ってもらうのは、スクショを貼って聞く方法だけにしました。ボタンの位置やメニューの順番は、覚えなくていい。止まったら、その画面をAIに見せて聞けばいい。覚えることを一つに絞ると、手が止まる場面が減ります。
今から始める社長へ
道具の画面は、これからも変わっていきます。だから、今の画面の手順を丸暗記するより、聞き方を身につけるほうが長く使えます。読む前に、まず撮る。そして、分からないと正直に聞く。英語の画面でも、日本語の画面でも同じです。
マニュアルの前で固まっている時間は、もったいない時間です。止まったところが、AIに聞くタイミングです。聞き方が上手でなくても構いません。当時の僕の聞き方も、ほとんど独り言でした。
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