新しく入った職員の最初の1週間を、手順書と相談できるAIで支える

福祉の事業所では、新しい職員が入ってくるたびに、同じ悩みが出てきます。教える人の手が空かない。利用者さんの支援をしながら、新人の質問にも答えなければならない。結局、新人は「聞きたいけれど、忙しそうで聞けない」まま、最初の1週間を過ごすことになります。

私は、新しく入った職員が早い時期に辞めてしまう理由の多くが、この「聞けなさ」にあると感じています。この記事では、先輩の手が空かない事業所でも、新人が迷わずに最初の1週間を過ごせるよう、手順書と相談できるAIで支える段取りを整理します。

目次

新人が困るのは、仕事の難しさより「聞けなさ」

新人が最初に困るのは、仕事そのものの難しさではありません。ロッカーの場所、記録の書き方、休憩のとり方、利用者さんの呼び方。1つひとつは小さなことですが、誰にも聞けないまま抱えていると、それが不安になって積み重なっていきます。

先輩の側にも事情があります。支援の最中に質問されても、すぐには答えられない。後で答えようと思っているうちに、忘れてしまう。どちらが悪いわけでもなく、聞く場所と答える場所が決まっていないことが問題なのです。

最初に作るのは、1週間の手順書

最初に作るのは、新人が最初の1週間で知っておくべきことをまとめた手順書です。分厚いマニュアルではなく、1週間ぶんに絞った短いもので構いません。

  • 初日にやること(出勤の流れ、持ち物、着替えの場所)
  • 毎日の流れ(朝の申し送り、支援の時間、記録の時間)
  • 記録の書き方の見本
  • 困ったときに声をかけてよい相手と時間帯
  • やってはいけないこと

この手順書があるだけで、新人が先輩に聞かなければならないことは大きく減ります。先輩の側も、同じ説明を何度も繰り返さずに済みます。

手順書は、ベテランの話から作る

手順書を1から書こうとすると、管理者の手が止まります。私が勧めているのは、ベテランの職員に話してもらい、それを文字に起こして整える作り方です。

「新人が最初に戸惑うのはどこか」「自分が入ったとき、何がわからなかったか」。こうした問いにベテランが答えるのを録音し、音声を文字に起こします。その文章を相談できるAIに渡して、手順書の形に整えてもらいます。ベテランは話すだけで済み、管理者は最後に目を通して直すだけで済みます。

相談できるAIを、質問の受け皿にする

手順書を作っても、新人の質問はなくなりません。手順書に書いていないことは、必ず出てきます。そこで、相談できるAIを質問の受け皿として用意しておきます。

AIには、先ほどの手順書や、事業所の決まりごとをまとめた資料を読ませておきます。新人は、先輩に聞く前に、まずAIに聞いてみる。AIは手順書の内容をもとに答えてくれます。夜、家に帰ってから翌日の流れを確かめたいときにも、気兼ねなく聞けます。

大事なのは、AIが答えられないことや、利用者さんの個別の支援に関わることは、必ず人に聞くよう決めておくことです。AIに任せるのは、手順書で答えられる範囲の質問だけ。この線を新人にも最初に伝えておきます。

新人の質問は、手順書を育てる材料になる

新人がAIにどんな質問をしたかは、手順書を育てる大切な材料になります。同じ質問が何度も出てくるなら、それは手順書に足りないところがある、ということです。

私は、週に1度、新人の質問をまとめて読み返すようにしています。答えが手順書になかった質問は、次の新人のために書き足します。こうして手順書は、新人が入るたびに少しずつ厚くなっていきます。

1日の終わりに、短い振り返りをとる

最初の1週間は、1日の終わりに短い振り返りの時間をとります。長い面談は要りません。「今日わからなかったこと」「明日不安なこと」を1つずつ聞くだけです。

振り返りの内容は、メモに残しておきます。相談できるAIに渡して整えてもらえば、管理者が1週間の様子を後から見返すのも楽になります。新人がどこでつまずき、どこで慣れてきたのかが、記録から見えてきます。

先輩の負担も、あわせて軽くする

新人を支える仕組みは、先輩の負担を軽くすることにもつながります。手順書とAIが基本の質問を受け止めてくれれば、先輩は本当に人が答えるべき質問にだけ時間を使えます。

利用者さんの様子の見方、声のかけ方、その場の判断。こうした経験がものをいうところこそ、先輩から新人へ直接伝えてほしいところです。基本の質問を仕組みに任せることで、先輩が教えることに集中できる時間が生まれます。

まとめ

新しく入った職員の最初の1週間は、仕事の難しさより「聞けなさ」との戦いです。1週間ぶんの手順書をベテランの話から作り、相談できるAIを質問の受け皿にする。新人の質問から手順書を育て、1日の終わりに短く振り返る。この仕組みがあれば、先輩の手が空かない事業所でも、新人が安心して働き始められます。

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この記事を書いた人

(株)トレジャーハンティング、アイ・シー・エス通商(株)、(株)ヒミコ代表取締役。15年以上、自社のネット集客を手掛けてきた実績をもとに、ネット集客コンサルティングを行ってきた。現在、GoHighLevelを使ったGoogleマップレビュー代行を中心に活動している。

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