AIに毎回前提を説明するのが面倒な社長へ——案件ごとに資料をまとめて丸ごと見せる方法

AIに相談するたびに、会社のこと、案件のこと、前回までの経緯を説明し直していませんか。相談の本題に入る前に、前置きだけで疲れてしまう。僕も長いあいだ、毎回の説明に時間を使っていました。それが今は、「前の提案書の調子で次も」と言うだけで、下書きが出てくるようになりました。この記事では、何を変えたのかと、今日から真似できるまとめ方の手順を書きます。

目次

毎回、前提を教え直していた頃

AIは元々、学習できません。昨日どれだけ詳しく説明しても、次に新しく相談するときには、また最初から教え直す必要がありました。会社のこと、案件のこと、前回の経緯。提案書を1本書いてもらうにも、まず背景を説明するところから始まります。

この前置きが長いと、肝心の相談に入る前にくたびれてしまいます。しかも説明は毎回少しずつ違うので、出てくる答えもぶれやすい。指示の書き方を工夫したくなるところですが、本当の止まりどころは指示の書き方ではなく、AIが資料を読める場所に置いていないことでした。

置き場所を変えた

僕が変えたのは、資料の置き場所です。Obsidianを第2の脳として使い、Antigravityと合体させました。保管庫の中には、仕事別・顧客別のプロジェクトを集めてあります。量にすると約5GBです。

決め手になったのは、Antigravityがパソコンの中のファイルを直接触れることでした。アップロードの手間をかけずに、大量のフォルダをそのまま見せられる。これまでとの一番の違いは、ここにありました。

先に分かったのは、保管庫にプロジェクトごとに集約しておけば、そこから読んで書かせられる、ということです。資料があちこちに散らばっていると、AIに読ませるのが大変です。まとまっていれば、そのフォルダを丸ごと渡せばいい。

「前の提案書の調子で次も」で下書きが出る

そこから、記事や提案書をAIに書かせるのが日常になりました。2026年3月の時点で、使い方はこうなっていました。「前の提案書の調子で次も」と言うだけで、下書きが出てくる。前回の構成も、言葉の選び方も、保管庫の中にあるからです。

頼み方は、部下に仕事を任せるときとあまり変わりません。当時の僕は「前提条件を教える必要がどんどんなくなるわけ」と話していました。前提を毎回説明しなくていい。これが、とても楽なのです。

今日から真似できるまとめ方の手順

ここからは、同じことを自分の会社で試すための手順です。道具の画面やつなぎ方は時期によって変わるので、考え方を中心に書きます。

1. 案件を1つだけ選ぶ

最初から会社の資料を全部集める必要はありません。今動いている案件を1つだけ選びます。提案書を書く予定がある案件だと、効き目が分かりやすいです。

2. その案件の資料を1つのフォルダに集める

パソコンの中に、案件の名前のフォルダを1つ作ります。そこに、過去の提案書、やり取りのメモ、決まったことを入れていきます。メールの要点や打ち合わせのメモは、テキストのファイルに書き写しておくと、AIが読みやすくなります。

3. ファイルの名前で中身が分かるようにする

「資料1」「新しいファイル」のような名前だと、人もAIも中身を探しにくくなります。日付と中身が分かる名前にしておきます。例えば「打ち合わせメモ」「提案書_初回」のように、開かなくても何のファイルか分かる名前です。

4. フォルダを丸ごと見せて、前回を手本に頼む

ローカルのファイルを読めるAIの道具を使い、そのフォルダを見せます。そのうえで「前の提案書の調子で、次の提案書の下書きを書いて」と頼みます。会社や案件の前提を、改めて長く書かなくて構いません。資料の中にあるからです。

5. できた下書きもフォルダに戻す

出てきた下書きを直して使ったら、直した版も同じフォルダに戻します。次に頼むときは、それが新しい手本になります。こうしてフォルダが育つほど、説明しなくて済む範囲が広がっていきます。

気をつけること

1つ目は、フォルダに入れる中身です。お客様の名前や連絡先、契約の中身が入った資料もあるはずです。AIに見せてよい資料と、見せない資料を、先に自分で決めておきます。迷う資料は、別のフォルダに分けておくと安心です。

2つ目は、下書きはあくまで下書きだということです。前回の調子を真似て書いてくれますが、今回の案件に合っているかを決めるのは自分です。数字や約束ごとは、出す前に自分の目で確かめます。

3つ目は、一度に集めすぎないことです。資料を全部集めてからと思うと、始める前に疲れてしまいます。1つの案件から始めて、使いながら足していくほうが続きます。

今から始める社長へ

AIへの指示の書き方を工夫するのも大事です。ですが、その前に、AIが読める場所に資料をまとめておくほうが効くことがあります。工夫の順番は、まず置き場所からです。

以前の僕も、相談のたびに前提を説明していました。今日、1つの案件の資料を1つのフォルダに集めてみてください。それをAIに見せて次の下書きを頼んだとき、説明の手間が減っていることに気づくはずです。

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この記事を書いた人

(株)トレジャーハンティング、アイ・シー・エス通商(株)、(株)ヒミコ代表取締役。15年以上、自社のネット集客を手掛けてきた実績をもとに、ネット集客コンサルティングを行ってきた。現在、GoHighLevelを使ったGoogleマップレビュー代行を中心に活動している。

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