請求の返戻やエラーの通知を、AIと一緒に読み解く——原因の探し方

請求を出したあとに、返戻(へんれい)やエラーの通知が届くことがあります。専門用語が並んでいて、何を直せばよいのか、すぐには分かりません。事務の担当者が1人しかいない事業所では、読み解くだけで半日かかることもあります。

この記事では、通知の読み解きをAIに手伝ってもらう方法をお伝えします。請求の前の点検については、実績の突き合わせの記事で紹介しました。こちらは、請求を出したあとの話です。

目次

通知を読む前に、準備しておくこと

通知を読む前に、次のものを手元に集めます。

  • 届いた通知の文面(個人が特定できる情報は伏せる)
  • 対象の月と、対象の利用者さんの記号
  • 元になった実績の記録
  • 使っている請求のソフトの名前

通知の文面は、そのままAIに貼ります。ただし、利用者さんのお名前、受給者番号のように個人を特定できる番号は、記号に置き換えてから貼ります。伏せ方は、情報をAIに入れる前の記事にまとめています。

頼み方の型

通知を貼って、次のように頼みます。

  • 下の通知の内容を、事務の経験が浅い人にも分かる言葉で言い換えてください
  • 通知に書かれていることと、書かれていないことを分けてください
  • 考えられる原因を、可能性の高い順に3つ以内で挙げてください
  • 原因ごとに、実績の記録のどこを見れば確かめられるかを書いてください

大切なのは、3つめと4つめです。AIが出す原因は、あくまで候補です。確かめる場所まで一緒に出してもらえば、人が記録を見に行けます。

原因は、自分の記録で確かめる

AIが挙げた原因の候補は、自分の記録で1つずつ確かめます。たとえば、次のような確かめ方です。

  • 日付の誤りなら、出席の記録と、請求に入れた日付を並べる
  • 回数の誤りなら、月の出席簿の合計と、請求の数字を並べる
  • 登録内容の誤りなら、事業所の登録の控えと、請求の内容を並べる

AIは、通知に書かれていない原因を、もっともらしく語ることがあります。確かめた結果、候補のどれにも当たらないこともあります。そのときは、通知を出した窓口に問い合わせます。

制度の細かい判断はAIに任せない

返戻の理由が、制度の解釈に関わるものである場合は、AIの答えをそのまま使いません。制度の細かい取り扱いは、改定で変わることがあり、AIが古い情報を答えることがあるからです。

こうしたときは、担当の窓口や、公表されている一次資料で確かめます。確かめ方は、制度の調べものを一次資料で確かめる記事にまとめています。AIが答えた制度の説明は、「調べる手がかり」として受け取ります。

直した内容を記録に残す

返戻の原因が分かって直したら、何が原因で、どう直したかを、短く記録に残します。

  • 対象の月と、通知の種類
  • 原因(確かめた事実)
  • 直した内容
  • 今後、同じことを防ぐための工夫

この記録がたまると、「返戻になりやすいところ」が見えてきます。たとえば、月の途中で利用者さんの通所の曜日が変わったときに、登録の変更を忘れやすい、といったことです。気づいた点は、次の請求の前の点検に入れます。

記録を共有して、1人に頼らない

請求の事務を担当者1人に任せていると、その人が休んだときに止まります。返戻の記録と、読み解きの頼み方を、事務の担当者以外も見られる場所に置いておきます。担当が替わったり、休んだりしても、同じ頼み方で読み解けます。

返戻を、事業所の学びにする

返戻は、嫌なものに思えますが、事業所の記録のやり方を見直す機会でもあります。同じ種類の返戻が続くなら、記録の書き方や、確認の流れのどこかに、弱いところがあります。

月に1度、返戻の記録を職員で見返す時間を作ります。AIに記録を渡して、「同じ原因が繰り返されていないか」「どの工程で起こりやすいか」を整理させると、話し合いの材料になります。見つけた弱い点は、点検の表に1行足して、次の請求から確認します。

期限を忘れない

返戻の対応には、期限があることが多いものです。通知が届いたら、まず期限を確かめて、カレンダーに入れます。AIに文面を読み解かせるときも、「対応の期限が書かれていれば、先に教えてください」と一言添えます。読み解くのに時間をかけすぎて、期限が近づくことがないようにします。

AIに頼らず、窓口に聞く判断

AIの読み解きで原因が絞れなかったとき、時間をかけすぎず、窓口に聞く判断も大切です。聞くときは、通知の文面、対象の月、確かめた内容を、メモにして手元に置きます。電話でも、メールでも、要点が整理されていると、短い時間で答えをもらえます。AIの読み解きは、その整理にも役立ちます。

担当者が代わっても、同じ手順で

読み解きの手順を紙にしておくと、担当者が代わっても、同じ流れで対応できます。通知を貼る、頼み方の型を使う、記録で確かめる、直した内容を残す。この4つを、1枚にまとめておきます。

まずは、過去の返戻の通知を1件選んで、伏せたうえでAIに言い換えてもらうところから始めてみてください。全体の地図はこちらの記事です。

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この記事を書いた人

(株)トレジャーハンティング、アイ・シー・エス通商(株)、(株)ヒミコ代表取締役。15年以上、自社のネット集客を手掛けてきた実績をもとに、ネット集客コンサルティングを行ってきた。現在、GoHighLevelを使ったGoogleマップレビュー代行を中心に活動している。

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