送迎の途中で、思いがけず遅れることがあります。工事による片側通行、事故による渋滞、天候の急変。運転している職員は道に集中しなければならず、遅れを伝える連絡文を考える余裕はありません。
この記事では、遅れたときの連絡文を、AIと一緒に先に型にしておく方法をお伝えします。当日は、型の空欄を埋めて送るだけです。
遅れの種類を先に分ける
連絡文は、遅れの理由によって、言い方が変わります。まず、事業所でよく起こる遅れを、種類に分けます。
- 道路の混雑や工事による遅れ
- 天候(雨、雪、強風)による遅れ
- 車の不調による遅れ
- 同乗する利用者さんの事情による遅れ
- 事故やヒヤリとした出来事による遅れ
それぞれについて、何分ぐらい遅れるか、利用者さんに影響があるか、ご家族にお願いしたいことがあるか、を考えておきます。
AIに文例を出してもらう
種類ごとに、AIに文例を出してもらいます。次のように頼みます。
- 就労継続支援B型の事業所の送迎が遅れたときの、ご家族への連絡文の文例を作ってください
- 遅れの理由は、道路の混雑です
- 空欄は「(数字)分」のように書かず、「(遅れる時間)」のように、何を入れるか分かる形で示してください
- 3文以内で、冒頭におわびと遅れの見込み、そのあとに現在の状況を書いてください
空欄を、何を入れるか分かる形で示してもらうのが、使いやすさの分かれ目です。当日、運転している職員の代わりに、事業所に残っている職員が文を埋めて送るとき、迷わずに済みます。
事実だけを書く型にする
遅れの連絡文には、約束を書かない型にします。「(時刻)までには到着します」と書いて、さらに遅れると、二重に迷惑をかけることになります。「現在は(場所)の前を通過しています。到着は(時刻)ごろの見込みです。変わる場合は、あらためて連絡します」のような形にします。
また、理由を詳しく書きすぎないことも大切です。事故や車の不調の場合は、利用者さんの安全にかかわる情報だけを書きます。同乗している他の利用者さんの名前や様子は、書きません。
送るのは人
文例ができても、連絡を送るのは職員です。どの連絡手段で送るか(SMS、アプリ、電話)、誰が送るか、いつまでに送るかを、先に決めておきます。
SMSで送迎の変更を届ける段取りは、事業所のブログの別の記事でも紹介しています。この記事は、その手前にある「連絡文の中身」を整える話です。遅れが長くなりそうなとき、事故があったときは、文字ではなく電話で伝えるのが基本です。
型を紙とスマートフォンに置く
作った型は、運転する職員にも、事業所に残る職員にも、すぐに見られるようにしておきます。
- 紙に印刷して、事業所の電話のそばと、送迎車の中に置く
- スマートフォンのメモに、同じ型を保存しておく
- 空欄に入れる情報(現在地、見込み時刻、理由)を、決まった順に並べる
型が1か所にしかないと、その場所を探す時間がかかります。置き場所を2つ以上にしておくと、慌てた場面でも見つかります。
年に1度、型を見直す
乗り場が増えた、連絡の手段を変えた、といったことがあれば、型を直します。年度の始まりに見直す日を決めておくと、古い型で連絡してしまうことが防げます。
送迎の記録を音声で残す方法は、運転日誌の記事で紹介しています。乗車表の組み直しはこちらの記事にあります。全体の地図はAIに任せる仕事と任せない仕事の記事です。
連絡を受けた側の気持ちを考える
ご家族は、連絡を受けたとき、「何があったのか」「本人は大丈夫か」を、まず知りたいと思います。連絡文の最初の1文に、「ご本人は元気で、車内で落ち着いています」のような、安心できる一言があると、受け取る側の不安が減ります。
ただし、事実でないことは書きません。落ち着いているかどうかは、同乗している職員に確かめてから書きます。確かめられないときは、「現在、確認しています」と正直に書くほうが、信頼につながります。
遅れの連絡を記録に残す
遅れの連絡を送ったら、いつ、誰に、どんな文面を送ったかを、記録に残します。あとで、「連絡が来ていない」「聞いていない」と言われたときに、確かめられるからです。送った文面は、運転日誌と一緒に保管します。言った、言わないの行き違いを防ぐことは、ご家族との信頼を守ることにもなります。
練習として、1度送ってみる
型を作ったら、実際に遅れが起きる前に、職員どうしで送る練習をします。空欄を埋めて送るまでに、何分かかるか。文が不自然でないか。練習で見つかった直し点は、型に反映します。練習は5分で終わります。本番で慌てずに送れるかどうかは、この5分で決まります。
利用者さんご本人への配慮
遅れの間、車内で待つ利用者さんの様子にも気を配ります。落ち着かない方がいるときは、運転の職員だけでなく、同乗の職員が声をかけます。連絡文の型とは別に、車内での声かけの工夫も、職員で話し合っておくと安心です。
まずは、直近1か月で起こった遅れを思い出して、種類ごとに1つずつ、連絡文の型を作ってみてください。
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