AIに手順を聞いて、自分で画面を操作して、分からなければまた聞く。そんなキャッチボールに疲れたことはありませんか。僕もずっとそうでした。ところがある日、ホワイトボードの写真を2枚渡しただけで、Notionの仕組みができあがりました。この記事では、そのとき分かった「教えてくれるAI」と「作ってくれるAI」の違いと、今日から試せる頼み方の手順を書きます。
本を何冊も読まないと作れなかった頃
2026年1月、僕はNotionで経理の仕組みを作ろうとしていました。Notionは何でも作れる道具です。ただ、何でも作れる分、自由すぎて形にするのが難しい。どこから手をつければいいのか分からず、本を何冊も読んで理解しないと作れない、という壁にぶつかっていました。
当時の僕のAIの使い方は、ChatGPTに聞くことでした。ChatGPTは、1から10までの手順を丁寧に教えてくれます。けれど、それを読んで、画面で試して、分からなければまた聞く。手を動かすのは結局自分です。聞いて、やって、また聞いて。終わりの見えないキャッチボールでした。
振り返ると、手順が分からなかったわけではありません。手順を聞いても、それをこなす手が自分しかいない。そこが本当の止まりどころでした。
写真2枚を送って、作ってと頼んだ日
転機は、Manusに切り替えたことです。ホワイトボードに書いてあった管理の形を写真に撮り、その写真2枚を送って、Notionに作ってほしいと指示しました。やったのは、それだけです。
Manusは、Notionの中に入り込んで、代わりに作業してくれました。手順を教えてくれるのではなく、作ってくれる。朝起きたら、できていました。
そのとき思わず口から出たのが、この言葉です。「ChatGPTいらないじゃん。Manusだけでいいですよね」それくらい、2つの違いを強く感じました。
AIには2つの型がある
この体験で分かったのは、AIには型の違いがあるということでした。
- 教えてくれる型: やり方を1から10まで説明してくれる。手を動かすのは自分
- 作ってくれる型: 頼んだものを、代わりに作業して形にしてくれる
どちらが上という話ではありません。考えを整理したいとき、仕組みの意味を理解したいときは、教えてくれる型が向いています。形にしたいとき、自分の手が足りないときは、作ってくれる型が向いています。
僕の場合、作ってくれる型に頼むようになってから、喋るだけで仕組みの構築と、その使い方のマニュアルまで作ってもらえるようになりました。以前の僕は、AIは質問に答えるものだと思い込んでいました。その思い込みが外れたのが、この日です。
今日から試せる、作ってもらう頼み方の手順
ここからは、同じことを自分の会社で試すための手順です。道具の画面や機能は時期によって変わるので、考え方を中心に書きます。
1. 作りたいものを紙かホワイトボードに書く
最初にやるのは、AIを開くことではありません。作りたい仕組みの形を、紙かホワイトボードに書き出します。経理なら、どんな項目を並べたいか、何と何をつなげたいか。きれいに書く必要はありません。線と枠と単語で十分です。頭の中にある形を外に出しておくと、頼むときに迷いません。
2. 書いたものを写真に撮る
書いたものを、スマートフォンで撮ります。1枚に収まらなければ、何枚かに分けて構いません。僕のときは2枚でした。説明の文章を長く書くより、写真のほうが早く正確に伝わることがあります。
3. 「教えて」ではなく「作って」と頼む
写真を渡して、「これを作ってほしい」と頼みます。ここで大事なのは、言葉の向きです。「どうやって作ればいいか教えて」と聞くと、返ってくるのは手順です。「これを作って」と頼むと、作ってくれる型のAIは作業を始めます。同じ写真でも、頼み方で返ってくるものが変わります。
4. できあがったものを自分の目で確かめる
できあがったら、まず自分で開いて確かめます。思っていた形と違うところがあれば、その部分を指して直してほしいと頼みます。一度で完成を目指さず、見て、直してもらう、を繰り返すほうが早く形になります。
5. 使い方のマニュアルも一緒に頼む
仕組みができたら、その使い方のマニュアルも作ってほしいと頼みます。自分が忘れたときにも、社員に任せるときにも、マニュアルがあると迷いません。作る人と使う人が違う会社ほど、この一手が効きます。
頼む前に、気をつけること
作ってくれる型のAIに頼むときに、気をつけてほしいことがあります。
1つ目は、写真に映るものです。ホワイトボードや机の上には、お客様の名前や数字が書かれたままのことがあります。撮る前に、作りたい形の部分だけが映っているかを見てから送ると安心です。
2つ目は、AIに触らせる範囲です。作ってくれる型のAIは、道具の中に入って作業します。最初は、新しく作るページや練習用の場所で試し、大事な記録が入っている場所は後回しにするのが安全です。
3つ目は、確かめるのは自分だということです。作ってもらえるのは大きな前進ですが、できたものが自分の会社の実情に合っているかは、自分の目でしか分かりません。任せるのは作業、決めるのは自分。この線を引いておけば、安心して頼めます。
今から始める社長へ
AIに聞いた手順を自分でこなすのに疲れているなら、それは能力の問題ではなく、頼み方の型が合っていないだけかもしれません。
まず、作りたい形を書いて、写真に撮って見せる。そして「教えて」ではなく「作って」と頼む。この2つだけで、AIとの距離はかなり変わります。
どの道具が作ってくれる型なのかは、時期によって入れ替わります。道具の名前を覚えるより、この見分け方を覚えておくほうが長く役に立つはずです。手順を聞いて疲れているなら、作ってくれる側のAIに頼んでみてください。
この記事の段取りを、自分の会社で回せるようにしたい方へ
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