相続した人からの最初の電話で、聞くことと聞かないことを決めておく

相続した物件の相談電話は、売買の問い合わせとは空気が違います。亡くなった家族の話が出ることもありますし、兄弟姉妹の間の事情が混ざることもあります。担当者が不慣れだと、聞きすぎたり、逆に何も聞けずに終わったりします。

そこで、最初の電話で聞くことと、聞かないことを、あらかじめ紙に決めておく形を考えました。この記事では、その決め方をお伝えします。

目次

最初の電話の目的は、1つだけ

最初の電話の目的は、「次の案内を何にするか」を決める材料を集めることです。売却するかどうかや、金額の話は、この電話ではしません。目的が1つに絞られていれば、担当者の迷いが減り、電話をかけた人の負担も軽くなります。

聞くのは、この5つ

  • 物件の場所と種類:土地か、建物つきか、マンションか
  • いま、誰かが住んでいるか、空いているか
  • 相続人は何人いて、話し合いは始まっているか
  • 名義変更(相続登記)は済んでいるか
  • いつごろまでに方向を決めたいか。決めたい時期がなければ、それも答えになります

5つとも、「はい・いいえ」か短い言葉で答えられる質問です。長い事情を語ってもらう必要はありません。

聞かないことを、先に紙に書く

次の項目は、不動産会社が踏み込まない領域です。

  • 遺産全体の内訳や、他の相続人との取り分
  • 遺言の有効性や、争いごとの中身
  • 税金の個別の計算

これらを聞かれたら、「その部分は専門の先生のお仕事なので、ご紹介できます」と言って、司法書士・税理士・弁護士につなぎます。電話口で答えを出してしまうと、責任の持てない助言になるからです。

AIが整えるのは、電話のあとの聞き取りメモ

電話の最中にAIが話すのではなく、電話が終わってから、担当者の走り書きや通話の文字起こしを、5項目の表に整える使い方を考えています。

空いた項目は、空欄のまま残します。聞き取れなかった項目を、AIが推測で埋めないためです。空欄は「次に聞くこと」の一覧になり、2回目の電話や案内メールの下書きにそのままつながります。

録音するときは、最初に一言添える

通話を録音して文字起こしにかける場合は、電話の冒頭で、「内容を正確に記録するために録音します」と伝え、断られたら録音しない運用にしておきます。録音の扱いは会社の規程や個人情報の取り扱い方針に合わせ、実際の運用の前に、責任者と専門家の確認を取ってください。

聞き取りの結果から、案内の種類を決める

5項目の答えは、そのまま次の案内の分かれ道になります。

  • 空き家で、相続登記が未了:登記と、物件の管理の案内を先に
  • 相続人が複数で、話し合い前:全員の考えをそろえる段取りの案内を先に
  • 決める時期が近い:売却と賃貸の見立てを、早めに

案内の中身の作り方は、相続した物件の持ち主に最初に送る案内にまとめました。

電話の前に、準備しておくこと

電話の前に、手元に3つそろえておきます。1つ目は、物件の所在地と、名簿に載っている相続の状況の記録です。2つ目は、電話で聞く項目の一覧です。聞く項目を5つ以内に絞り、順番に並べておくと、相手の話が長くなっても、戻る場所があります。3つ目は、電話の最後に伝える、次の連絡の方法です。「近いうちに、書面でご案内を送ります」のように、次の動きを1つだけ約束します。

AIは、この準備を手伝えます。名簿の記録から、電話の前に読むメモを1枚にまとめ、聞く項目の一覧を作ります。電話が終わったあとは、担当者が話した内容を短く口で言うか、書くかして、AIに整えさせ、記録に残します。電話そのものは、人がかけます。声の調子や、間の取り方は、人にしか扱えない部分だからです。

電話のあとの記録の残し方

電話のあとは、その日のうちに記録を残します。記録する項目は、相手の状況(物件を使っているか、空いているか)、相続の手続きの進み具合、希望(売る、貸す、持ち続ける、まだ決めていない)、次の連絡の約束の4つです。自由な文章で長く書くより、4つの項目に短く書くほうが、あとで探しやすくなります。記録が1か所に集まれば、AIに「この1か月で、まだ決めていないと答えた方の一覧」を作らせることもできます。ただし、相手が話した内容は、個人の事情です。記録は、社内の限られた担当者だけが見られる場所に置きます。

私たちの試作の立ち位置

通話から聞き取りの表を作る流れは、自社の合成した音声を使って、文字起こしから項目を取り出す試験をしたことがあります(外回りの録音から日報を作る記事で書いた流れと同じ型です)。ただ、相続の相談の通話は、まだ一度も扱っていません。相続という重い話題では、AIの整理の精度より、聞く人の姿勢のほうが大切です。

最初は、担当者が自分の言葉でメモを取り、AIには整える作業だけを任せる形が安全です。

次に読む

聞き取った情報をどこに入れておくかは、所有者の名簿に入れる項目と入れない項目の記事で続けます。

少人数の不動産会社で、この記事のような仕事を減らしたい方へ

案内中の電話、物件の紹介文、商談の記録。少人数の不動産会社が「必要だけど、人がやらなくてもいい仕事」をAIとGoHighLevelに任せる仕組みを、自社の業務で組み立てる講座を開いています。開講の案内は無料で受け取れます。

👉 不動産業向けAI活用講座のページへ

運営: 株式会社トレジャーハンティング

無料メール講座「AI社長のお困りごと相談」(全7回)

「AIに、会社の仕事をどこまで任せられるのか」を、全7回に分けてお送りしています。記事の続きの話は、ここでお届けします。

ご登録はメールアドレスだけ。いつでも解除できます。売り込みのメールは送りません。

中山博之(ニタ)/ニタ@AIと会社を経営する55歳
会計ソフト会社に29年、社長業は19年目。中小企業の現場で生まれた仕事の仕組みを、AI時代向けに作り直しています。

GoHighLevelを、日本語の道具箱つきで始める。

このページ経由で14日間の無料トライアルを始めた方には、日本語の使い方マニュアル・すぐ使えるテンプレート・個別のZoom相談まで、3つの特典をまとめてお渡ししています。

  • 特典1: 日本語スタートマニュアル(PDF)
    最初のつまずきをゼロにする初期設定ガイド
  • 特典2: すぐ使える日本語テンプレート
    インポートするだけで日本語仕様の画面になるひな形
  • 特典3: 個別20分のZoom相談
    自分のビジネスでどう使うか、直接相談できる時間

このページには、アフィリエイトリンク(紹介リンク)が含まれます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

(株)トレジャーハンティング、アイ・シー・エス通商(株)、(株)ヒミコ代表取締役。15年以上、自社のネット集客を手掛けてきた実績をもとに、ネット集客コンサルティングを行ってきた。現在、GoHighLevelを使ったGoogleマップレビュー代行を中心に活動している。

目次