AIに相談するたびに、会社のこと、お客様のこと、これまでの経緯を一から説明していませんか。説明が終わるころには、肝心の相談をする気力が半分なくなっている。僕もずっと、そこで疲れていました。その手間が、ある時から消えました。この記事では、僕がそこにたどり着いた順番と、今日から真似できる手順を書きます。
毎回「初めまして」から始まっていた頃
当時の困りごとは、クラウドのAIが覚えておける量の小ささでした。長く話していると、前の話が抜けていく。別の日に相談すると、また一から背景を説明する。AIが話の流れを持ちきれないのです。
仕事の相談は、背景が長いほど中身が濃くなります。どのお客様の話なのか、これまで何があったのか、自分の会社はどう進めているのか。そこが伝わって初めて、役に立つ答えが返ってきます。それなのに、背景を伝えるだけで時間と気力を使ってしまう。これが続くと、AIに相談すること自体が面倒になっていきます。
手に入れた教材の入り口から始まった
2026年2月、講座でObsidianの説明をしたときに、自分の始まりを振り返りました。きっかけは、手に入れた教材でした。その中に初期ファイルを取り込める入り口が付いていて、そこから組み込んで使い始めたのが始まりです。最初から仕組みを深く分かっていたわけではありません。
Obsidianは、パソコンの中に置く道具です。クラウドではなく手元に置くので安全で、10GBでも100GBでも持てます。そしてAntigravityは、そのObsidianを見に行って、パソコンの中のファイルを直接いじれる。ここが一番の特徴です。
大事さが分かるまで、時間がかかった
正直に言うと、この大事さを理解するのに僕は時間がかかりました。手元のファイルをAIが読めることの、何がそんなに大きいのか。すぐには腑に落ちませんでした。講座でも「ここを理解する僕時間かかってる」と、そのまま話しています。
分かったのは、使い込んでからです。お客様のことを学習させてあるので、AIとの会話が「初めまして」から始まりません。背景を説明しなくても、すぐ本題に入れます。覚えておける量の小ささに悩んでいた頃とは、相談のしかたがまるで変わりました。
今日から真似できる、手元に置いて読ませる手順
ここからは、同じことを自分の会社で試すための手順です。道具の画面は時期によって変わるので、考え方を中心に書きます。
1. 毎回説明している内容を書き出す
まず、AIに相談するときに毎回打ち込んでいる説明を、紙かメモに書き出します。会社の事業、よく相談するお客様の様子、仕事の進め方、自分の口ぐせ。思いつくままで構いません。これが、AIに渡す材料の第一号になります。
2. パソコンの中に置き場のフォルダを1つ作る
書き出したものを入れるフォルダを、パソコンの中に1つ作ります。デスクトップでもドキュメントの中でも構いません。大事なのは、置き場を1か所に決めることです。あちこちに散らばっていると、AIに「どこを読めばいいか」を毎回伝えることになり、元の手間に戻ってしまいます。
3. 話題ごとにファイルを分けて書く
1つの長い文書にまとめるより、「会社のこと」「仕事の進め方」「お客様ごとのメモ」のように、話題ごとにファイルを分けます。ファイルの名前は、中身が分かる日本語で付けておくと、自分で探すときにも迷いません。きれいな文章にする必要はありません。箇条書きのままで十分です。
4. 相談の最初に「このフォルダを読んでから」と頼む
AIエージェントが手元のファイルを読める道具なら、相談の最初に「このフォルダの資料を読んでから答えてください」と一言添えます。説明を打ち込む代わりに、置き場を指さすだけになります。返ってきた答えが背景をふまえているかを見て、足りなければその資料を書き足します。
5. 相談のたびに、新しく分かったことを足していく
相談の中で新しく決まったこと、お客様とのやり取りで分かったことは、その日のうちに置き場のファイルへ足します。こうして育てていくと、次に相談するときには、説明しなくてもAIが前回の経緯を読んでいる状態になります。
置く前に、気をつけること
手元に置くと安全とはいえ、気をつけたいことがあります。お客様の情報を置く場合は、そのフォルダを誰が見られるかを先に決めておきます。社員と共有のパソコンなら、置き場の扱いを決めてから始めると安心です。また、AIに読ませる道具を選ぶときは、そのファイルがどこへ送られるのかを確かめておきます。手元に置いたつもりでも、読ませ方によっては外のサービスに渡ることがあります。何を置いてよくて、何を置かないか。この線を自分で引いておけば、毎日安心して使えます。
今から始める社長へ
クラウドかローカルか、という話は難しく聞こえます。ですが、考え方は単純です。AIに毎回説明している内容を、AIが読める場所に置いておく。それだけです。
最初の一歩は、書き出すことです。会社のこと、お客様のこと、仕事の進め方。理解に時間がかかっても大丈夫です。以前の僕も、この違いが分かりませんでした。毎回の説明に疲れている社長にとって、ここがいちばん効く所です。
この記事の段取りを、自分の会社で回せるようにしたい方へ
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