売主の流れを8つの段に分けて見える化する——売却の相談から引渡しまで

売却の相談は、1件ごとに時間のかかる仕事です。相談を受け、査定を出し、媒介契約を結び、販売し、申込を受け、契約して、引渡し。数か月にわたるため、「あの案件、いまどこだっけ」が起きやすくなります。

私たちは、売主の流れを8つの段に分けた表を、検証用の管理画面に作りました。この記事では、段の切り方と、使い方の考え方をお伝えします。

目次

売主の8つの段

売主向けの段は、次の8つです。

  • ① 売却の相談
  • ② 査定済み
  • ③ 媒介契約
  • ④ 販売中
  • ⑤ 申込あり
  • ⑥ 契約
  • ⑦ 決済・引渡し
  • ⑧ 見送り

最初の7つは、ほぼ時間の順番です。⑧の見送りは、途中でどの段からでも落ちる先として、別に置きました。見送りの欄があることで、「いま動いている案件」と「止まった案件」が混ざりません。

段を切る基準は、「次に誰が何をするか」

段の切り方で大切なのは、各段が「次の担当の動き」を決めることです。

  • ①の次は、査定を出す
  • ②の次は、媒介契約の案内を出す
  • ④の次は、申込の連絡を待ちつつ、定期の報告を出す

段を見れば次に何をするかが分かるなら、カードを動かすことが、そのまま作業の指示になります。段の名前を細かくしすぎると、動かす手間が増えて、続かなくなります。8つくらいが、続く数です。

投資用の物件を探す人は、別の流れにする

収益物件を探す投資家は、売主とは流れが違います。私たちは、投資家向けにも別の8つの段を作りました。

  • ① 新規の投資相談
  • ② 条件ヒアリング済み
  • ③ 物件を提案中
  • ④ 収支の検討中
  • ⑤ 申込
  • ⑥ 契約
  • ⑦ 決済
  • ⑧ 見送り

売主は「売る物がある人」、投資家は「探す条件がある人」です。同じ表に混ぜると、各段の意味が曖昧になります。人の種類ごとに表を分け、段の名前もその人の言葉に合わせるのが、見やすさの条件です。

振り分けは、問い合わせの最初に

どちらの表に入れるかは、問い合わせの内容から決めます。私たちの試作では、AIが問い合わせの文章を読み、「買主・売主・投資家・紹介」のどれかを1語で返す手順を作りました。その1語を顧客の項目に書き、売主なら売主の表へ、投資家なら投資家の表へカードを置きます。

AIが分類を間違えることはあります。間違いに気づいたら、人が項目を直せば、次の動きが変わります。分類を人が直せる形にしておくことが、使い続ける条件です。

点数は、段を飛ばす近道ではない

見込みの度合いを点数にする試作も作りました。問い合わせがある、予算を入れている、動く時期が近い、内見を希望している、予約が入った。この5つの条件に点を付け、足し合わせて冷・温・熱に分けます。

熱になると、担当に通知が出て、その日のうちに電話するタスクが作られます。点数は、「今日電話する人」を選ぶための道具です。段を飛ばして契約を急ぐ道具ではありません。点数の式は、手元の試験8本が通りました。ただ、実際の案件での当たり外れは、まだ測れていません。

経営の画面に集める

段ごとの件数は、1枚の画面にまとめられます。私たちは、読み取り専用の道具で、各段のカードの数を取り出し、1枚のHTMLにする試作を作りました。見本データで生成を確かめています。朝に1枚見るだけで、どの段に案件がたまっているかが分かります。

段を動かす担当を決める

段の表は、動かす人が決まっていないと、すぐに古くなります。私たちは、「カードを動かすのは、その案件の担当者」「週の初めに、全体を見る人が、止まっているカードを探す」の2つを決めることを勧めています。止まっているカードの目安は、同じ段に2週間以上いるものです。

AIは、止まっているカードの一覧を、毎週同じ時間に出す仕事に向いています。一覧には、案件の名前、いまの段、その段に入った日、次の動きの候補を並べます。担当者は、その一覧を見て、連絡するか、見送りにするかを決めます。機械が一覧を作り、人が決める。この分担が、表を使い続けるコツです。

見送りになった案件の使い道

見送りの欄に入った案件は、終わった案件として眠らせてしまいがちです。しかし、見送りの理由を一言で残しておくと、あとで役に立ちます。「時期が合わなかった」「別の会社に決めた」「家族の事情で保留」のような理由です。時期が合わなかった案件は、半年後に、改めて連絡する候補になります。AIには、見送りの欄から、理由ごとの件数と、再連絡の候補を出させます。見送りは終わりではなく、次の機会を待つ段として使うと、表の価値が上がります。

私たちの試作の立ち位置

ここで書いた段と点数は、検証用の画面に組んだものです。実際の会社の案件で運用した結果ではありません。段の数や名前は、会社ごとの売り方に合わせて直す前提の、たたき台です。

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不動産会社の最初の30日の動き方は、最初の10本のまとめにあります。地方の物件を載せる側の話は、地方の物件の見せ方へ続きます。

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この記事を書いた人

(株)トレジャーハンティング、アイ・シー・エス通商(株)、(株)ヒミコ代表取締役。15年以上、自社のネット集客を手掛けてきた実績をもとに、ネット集客コンサルティングを行ってきた。現在、GoHighLevelを使ったGoogleマップレビュー代行を中心に活動している。

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