月末が近づくと、管理者の頭を占めるのが翌月のシフトです。休みの希望を集め、人の配置を考え、急な欠勤があれば代わりを探す。その間にも、職員からの連絡が次々に届きます。
困るのは、その連絡の届き方がばらばらなことです。朝の申し送りのときに口頭で。帰り際に廊下で。夜に管理者の携帯へメッセージで。電話で。私自身、「あのとき伝えましたよね」と言われて、どこで聞いたのか思い出せなかった経験が何度もあります。
この記事では、シフト調整の連絡を1か所に集める段取りをお伝えします。
散らばった連絡が生むもの
連絡の入口がいくつもあると、まず起きるのが聞き漏れです。口頭で聞いた休みの希望をメモし忘れる。メッセージを読んだつもりで、シフト表に反映していない。忙しい時期ほど、こうした漏れは増えます。
次に起きるのが、言った言わないのすれ違いです。職員は伝えたつもり、管理者は聞いていないつもり。どちらも悪気はないのに、気まずさだけが残ります。これが続くと、職員は管理者に何度も念を押すようになり、管理者は確認に追われるようになります。
そしてもう1つ。管理者の携帯に夜まで連絡が届く状態は、管理者自身の休みを削ります。1人で抱えるには、シフトの連絡は量が多すぎるのです。
入口を1つに決める
最初にすることは、シフトに関わる連絡を受ける入口を1つに決めることです。休みの希望、勤務の交代の相談、急な欠勤の連絡。これらはすべてここに送る、と事業所で決めて、職員に伝えます。
入口には、いくつかの形が考えられます。
- 休みの希望や交代の相談を書き込むフォーム
- シフト調整の連絡だけを受ける共有のメールアドレス
- 事業所の職員だけが見られる連絡の場
どれを選ぶにしても、大事なのは「個人あてにしない」ことです。管理者個人の携帯やアドレスに届く形だと、管理者が休んでいる日には誰も連絡を見られません。事業所として受ける入口にしておけば、管理者が不在の日も、ほかの職員が確認できます。
書いてもらう項目を決めておく
入口を決めたら、連絡に書いてもらう項目もそろえておきます。項目が決まっていないと、「来週どこかで休みたいです」のような、あとで聞き直しが必要な連絡が届くからです。
フォームにするなら、次のような項目で足ります。
- 名前
- 連絡の種類(休みの希望、交代の相談、急な欠勤)
- 対象の日付と時間帯
- 交代を相談する場合は、相手の職員と、相手の了解がとれているか
- 補足があれば一言
選んで答える形にしておくと、入力する職員も迷いません。フォームで受ければ、届いた内容が一覧になり、シフト表を作るときにそのまま見返せます。
受け取ったら、受け取ったと返す
言った言わないをなくすうえで、いちばん効くのが「受け取りました」の返事です。フォームで受けたら、受け付けた内容を自動でメールに返すことができます。職員は自分の送った内容を手元に残せますし、管理者も返事をする手間がかかりません。
返事があれば、職員は念押しをしなくて済みます。「本当に伝わっているかな」という小さな不安が、職場から1つ消えます。
ただし、受け付けたことと、希望が通ったことは別です。「受け付けました。シフトの確定は月末に共有します」のように、次に何が起きるかも書いておくと誤解がありません。
急な欠勤は、別の扱いにする
体調不良などによる当日の欠勤は、休みの希望とは急ぎ方が違います。フォームだけにしてしまうと、朝の忙しい時間に誰も見ていない、ということが起こりえます。
急な欠勤だけは、電話でも受けると決めておくのが現実的です。そのうえで、電話を受けた職員があとでフォームに記録を残す。こうすれば、入口は2つでも、記録は1か所に集まります。当日の連絡が届いたら、その日の出勤者へ知らせる流れも決めておくと、朝の混乱が小さくなります。
個人の事情への配慮
シフトの連絡には、職員の体調や家庭の事情が書かれることがあります。休みの理由は、原則として書かなくてよいことにしておくと、職員は連絡しやすくなります。
届いた連絡を見られる人も、シフトを組む管理者や担当者に絞ります。全員が見られる場所に、個人の事情が並ぶ状態は避けてください。
確定したシフトも、同じ場所で伝える
連絡を集めるだけでなく、確定したシフトや変更の知らせも、同じ場所から伝えるようにします。受ける場所と知らせる場所がそろっていると、職員は「シフトのことはここを見る」と覚えられます。
変更があったときは、関係する職員へメールで知らせることもできます。掲示板に貼り出すだけでは、休みの職員が気づかないことがあるからです。
締め切りを決めて、早めに知らせる
休みの希望がいつまでも届き続けると、シフト表はいつまでも確定しません。そこで、翌月の希望を出す締め切りを毎月同じ日に決めておきます。
締め切りの数日前には、職員全員へ「来月の休みの希望は○日までにお送りください」と知らせるメールを送れます。毎月同じ日に同じ知らせが届けば、職員も予定を立てやすくなります。締め切りを過ぎた希望は、確定後の調整として別に扱う、と決めておくと、管理者が何度も表を作り直さずに済みます。
まずは来月の休み希望から
最初から全部を切り替える必要はありません。まずは来月の休みの希望だけを、決めた入口で集めてみてください。
1か月やってみると、管理者の手元に届く連絡の量が変わったこと、聞き直しが減ったことに気づくはずです。そこから、交代の相談や急な欠勤の記録へと広げていけば、シフトをめぐる小さなすれ違いは、少しずつ減っていきます。
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